2005年09月20日

焼きイモに賭けた青春

−落ち葉で焼きイモを焼いて食べたい−


誰しもが子どもの頃にそんな夢を描いたことはなかったろうか?

今回はそんな夢を追い、無惨に夢砕け散った4人の少女の物語である。


焼きイモといえば、焼きイモ屋が売ってる焼きイモか、ばあちゃんがストーブの上にアルミを敷いて焼く、焼きイモと相場が決まっていたが、

我々4人(あすかちゃん、沙織ちゃん、瞳ちゃん、私)はアニメやマンガに出てくるように枯れ葉を集めて焼きイモを焼きたいという願いを以前から持っていた。



そんな中2のある日、タツミヤ公園にみんなで集まっていたときに、ふいにあすかちゃんが「腹減った」と言い出した。


うちのすぐ近くだったので、なんかおやつでも食いにいく?と話したら、


「焼きイモ食いたくない?」


といい始めた。


「焼きイモかぁ。うちにサツマイモ何本か置いてあったと思うよ。
ばあちゃんに食べたいって言えば、焼いてくれるから行こうよ」




うちはじいちゃんが趣味で広瀬側の河川敷の畑を借りてたので、私も一緒に種を蒔いて育てたジャガイモやサツマイモ、大根、ねぎなど収穫したものが家に転がっているのだ。


私は慌ててカボチャにつまづいて爪を割ったこともある。

「硬ぇよ!!カボチャ!!!」

と叫んでしまって、なんか今の、さまぁ〜ず三村のつっこみっぽくねぇ?
なんて一人でほくそ笑んだりしていた。


あ、話、脱線しちゃった。戻します。


「いや、ただ焼くのはつまらない。
せっかくだから今日こそ、落ち葉で焼きイモを焼いてみないか?」



あすかちゃんが目を輝かせて提案した。

すでに焼きイモに陶酔しきった目をしている。


「ほう!それはいいねぇ。前からやってみたかったもんね。」

「けっこう枯れ葉も落ちてるし!」



みんな口々に同意した。
11月ぐらいだったので、それなりに公園内には落ち葉が散乱していたのだ。


意見が一致すると、即座に私んちからホウキやらチリトリ、そしてサツマイモとアルミホイル、マッチなどを調達してきて、焼きイモ準備にとりかかった。


みんなで落ち葉を集めると、見た目にはけっこうな量に見えた。

アルミにつつんだサツマイモを枯葉の中にしずめ火をつける。

よく乾燥していたので、瞬く間に葉っぱは燃えた。


「おおおお!!!」


皆が歓声をあげる。

葉っぱは本当によく燃えた。
そしてあっという間に燃え尽きた。



確実にまだイモは焼けてないだろうねという状態だったが、枯れ葉はすでにただの黒い塊になっていた。


「…ねぇ。火ぃ消えちゃったね…
絶対まだ食えないよね、イモ…」



私が力なく呟くと、あすかちゃんが


「他に燃えるものは?!」


と言い出し、

「落ち葉で焼きイモを焼く」という本来の目的を見失い始めた。


あすかちゃんの目の先に映ったのは、公園内の古い木材でできたベンチだった。


「あれを焼こう」


ええっ!?(;゚Д゚)


「いくら何でも公園のもの焼くのはまずくない?」


瞳ちゃんがうろたえる。


「あんな古いベンチ、誰も座ってんの見たことねーよ、汚いし。
大丈夫!大丈夫!!」



あすかちゃんはやると決めたらやる人だ。


皆がうろたえる中、ベンチを引きずってくすぶった枯れ葉の中央に持ってきた。

そして火をつけたが、ラッキーなことに火はつかない。

みんな、ほっとした。


「くそ!私、油持ってくる!!!!」


そういい残すとあすかちゃんは公園から数分離れた自宅へと走り去った。


そして台所から明らかに黙って持ってきたであろう、徳用サラダオイル350gを手に携えて戻ってきた。


「これで焼きイモが食べれるよ!!」


目的はいつの間にか、単に「焼きイモを食べる」にすり変っていた。


ならば、ばあちゃんに焼いてもらうのが一番早かったような気がするのだが…。

そんな疑問を口にする暇もなく、あすかちゃんはベンチにドバドバと油を注ぐと、丸めたティッシュを重ね、火をつけたマッチをぶん投げた。



「ボオオオォォォォォォォ!!!!!」



「ぎゃあああああああ!!!」




明らかに燃えすぎ!!!

1M以上の火柱が立ってますよ?!

炎で焼きイモが見えませんよ?!




「こ…これは…今度は火力が強すぎて、イモが真っ黒焦げになってしまうのでは??」


と私がおののきながら呟くと、あすかちゃんが勇敢にも火掻き棒を手に、焼きイモを救出しようと火に向かった。


だが、あまりの火力の強さに


「ち、近づけねぇ…!」


と後ずさりした。
炎に顔を背けるあすかちゃんの渋い顔はちょっとしたドラマの一場面のようだった。


このままサツマイモは焼きイモという大人になることが出来ず、ただの灰になってしまうんだろうか?


あすかちゃんがもっと長い火掻き棒を作ろうと話し始めた瞬間だった。


「こらーー!! お前ら、何やってんだぁ!!!!」


付近住民が通報したのだろうか?
警察がやってきてしまった!


「わあああああん!!!」

瞳がびっくりして泣き出した。


「あぶねぇだろうが!!!このバカどもが!!!!」


警官の後ろにはバケツに水をいれた付近住民の方がいらっしゃって、つかつかと前に出てくると、ザバァっと水をかけられてしまった。(⊃д`)


「ああ、焼きイモがぁぁぁ」


悲痛な声をあげるあすかちゃん。
内心ほっとした他の3人。


警察は学校側と家に事の次第を連絡し、私は家に帰ってから、かなり叱られた。

サイヤ人の父さんが知ったら、半殺しにされるかもしれないと思い、母さんに散々怒られた後で

「お願いします、お父さんにだけは言わないでください!!」


涙ながらに訴えた。
今、私がこうして平和に生きていられるのも、母さんが約束を守ってくれたおかげだ。


月曜の朝会では

「先日、公園でベンチを燃やした2年生がいます」


と名前さえ出されなかったものの、校長から全校生徒に向けて事件の報告がなされ、公共のものを勝手に破壊したり、火遊びをしてはいけませんと、くどくどと説教が続いた。


こうして我々の「落ち葉を集めて焼きイモを焼く」という夢は校長の説教と、事情を知った生徒の失笑とともに消え去った。


今、あすかちゃんに焼きイモの話をすると、


「焼きイモ? 買うのが一番早ぇよ。味に間違いないしな」


とちょっぴり悲しい返答が帰ってくるのである。

大人の階段を急いで登りすぎて、焼きイモにかける夢は落っことして来ちゃったみたい。

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兄ちゃんがついにプレステ2を兄ちゃん仕様に改造し始めたよ!(´д`;)
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posted by きょんこ1210 at 15:41| Comment(10) | TrackBack(0) | 思い出 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おおっ (^^♪

しばらくでした (^_-)-☆

相互リンク オネガイ (^^♪

下ネタから足を洗い まっとうな人生を歩んでいます。。

Posted by ひでさん at 2005年09月20日 18:11
何をしてるんでしょ〜か!新聞沙汰の一歩前ですねぇ
さぞかし火柱は天高く舞い上がったでしょうね
伝説の女たちですねぇぇ
Posted by ウイパパ at 2005年09月20日 18:13
きょんこさんこんにちは。

相互リンク感謝です。バ、バナーまで…ありがとうございます。

少しずつ拝見させてもらってますが、あすかちゃんのキャラが際立ってイイですね(笑)。こういう友人がいると、ネタが尽きなくて非常に助かりますよね。

これからも更新期待しています。
Posted by アキラ at 2005年09月20日 18:27
ひでさん

ウソつき!(#゚Д゚)
今、ひでさんのHP見てきたら、グロエロじゃんっ!!
私、あの手の見ると、気持ち悪くなってゲ〜〜ってなるんすよ (ーдー;)ゲロゲロゲロ

勘弁してくださいよ(´д`)
一応リンクははっときますよ…


ウイパパさん
さっきはどうも〜〜
ウイパパさんのギター伝説聞かせてくださいよぅ


アキラさん
こちらこそリンクありがとうございました★
これからもちょくちょく遊びに行きますので、よろしくお願いします(*´∀`*)
Posted by きょんこ1210 at 2005年09月20日 18:45
こんばんはー☆
相互リンクしてもらえるなんてビックリでした(笑)!
今日の焼き芋ネタも楽しく読ませてもらいましたよー。
でも・・・・・
実はコニママ、4人組のキョーレツなキャラのあの子と同名で、かなりドキドキしながら読んでます。(爆
まるで自分が、あ〜んな事や、こ〜んな事までしちゃってる気分です!(゜▽゜;)
楽しいのでまた来ます。ヒヒヒ
Posted by コニママ at 2005年09月20日 20:10
今回もガハハ!とバカ笑いさせて頂きました!
何か最近「きょんこのタメ愚痴日記」のタイトル見ただけで条件反射(バカ笑い)してしまいます。

そうです、HNは「ときめきトゥナイト」からパクったものです(^^)
多分きょんこさんと年近いかも??
けどあの頃にはそんな子いたよね〜、さすがにベンチは焼かないけど(爆)
子供の頃、近所に草が伸び放題の空き地があり、
私と同級生の男子達3人が火遊びしてたのか
辺り一面ボ〜ボ〜(瞬間芸!)にしてしまってた事がありました。
火はコワイよ〜(爆)


Posted by 蘭世 at 2005年09月20日 23:36
焼き芋を食べるはずが、ただの放火魔になってしまったのですね・・・(T_T)

さすがは、きょんこ様!子供時代もかなりパワフルだったようですね・・・

そういうパチ男も中学時代「自作アルコールランプ」
を作って、あわや自宅を全焼させそうになり、
ちびまるこちゃんの永沢君になるところでした。
Posted by パチ男 at 2005年09月21日 01:41
うーん、今日のはふれ的にはすっごい面白いヒットヒット(。・_・。)ノ
流石だねきょんこちゃん。
Posted by ふれ at 2005年09月21日 02:01
コニママさん
もしや「あすかちゃん」??
自分と同じ名前の話がかかれてると、ちょっぴりドキドキしますよね。
コニママさんも、もしや強烈な一面持ってるんじゃないですか?(・∀・)フフフ



蘭世さん
空き地を焼け野原にするなんて、ベンチ焼くよりさらに極悪ですよ
かわいいHN使ってるのに、やったことはけっこう派手ですね(´д`;)
それにしても同世代うれしいな♪♪



パチ男さん
お久しぶりです。
しばらく見ないから、もう見捨てられたのかと思ってました…。
自作アルコールランプってどんなの?
子どもってほんと、火遊び好きですよね(・∀・)
あやうく自宅全焼のその列伝、詳しく聞きたいです。



ふれさん
こんにちは(^∀^)
船出エピソードはそろそろ掲示板登場かな?
書き込みはしてないけど、たまに見てます。
みんなでキャンプしたりカラオケしたり楽しそうですね♪
いつか機会があったら私も友達と一緒にお邪魔したいと思ってます。
そのときはよろしくお願いします(・∀・)
Posted by きょんこ1210 at 2005年09月21日 12:36
あ、違う違う!
私じゃないよ~(^^:)
けど確かに読み返すとそう取れるな・・(爆)
私はそれを見てただけですよ〜。
やっぱり子供って火遊び好きですよね。
子供心に「イケナイんだ〜!」と思いながらも「やってみたい」とか思ったような(こわ!)
Posted by 蘭世 at 2005年09月21日 20:16
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